東京湾観音（とうきょうわんかんのん）とは？

千葉県富津市の 南房総国定公園 内の東京湾を一望できる大坪山に建つ、宇佐美政衛（うさみまさえ）が全世界の戦没者慰霊と平和祈念のために1億2000万の私財を投じ、構想から5年、1957年9月より4年の工事期間を要し1961年9月18日に開眼供養を行った、高さ56m 重さ4800tの白亜の救世観音立像。

胎内は 20階 より成り、"天上界"へと続く 324段 の螺旋階段の途中の各階に、1909年に鴨川市で生を受けた彫刻家 長谷川昴（はせがわこう） 作の木彫24体の胎内仏がある。

大日如来や弥勒菩薩といった十三仏や、大黒天･恵比寿様といった七福神、聖徳太子像やマリヤ観音像の他、宇佐美政衛の胸像もあり、13階には東京湾観音の原型となった御本尊が安置されている。

また13階の宝玉を抱く腕部分と、19階の宝冠部から御冠20階にかけてに転落防止柵が設けられた 展望台 があり、東京湾や富津岬などが一望できる他、好天時には富士山や美しい夕焼けが眺められる。

2018年には、100年を見据えて巨大な観音像をスッポリ足場で囲う大規模修繕工事が行われ、12月19日の落慶法要を経て、開眼当初の白さが蘇り美しい微笑を浮かべている。