姫路城とは?
兵庫県姫路市にある日本を代表する城郭建築で、1993年に 法隆寺 などとともに日本で初めて 世界遺産 に登録された城。
内濠以内で約7万坪、外濠まで含めると約70万坪あったとされ、名古屋城や 熊本城 などとともに 日本三名城 と言われ、連立天守の外観の美しさと、三重の螺旋形になった複雑巧妙な防御線が特徴。
別名「白鷺城」と言われ、高く連なる天守群と東西に広がる漆喰の白壁建築の美しさか見事で、数々の映画やドラマに登場するとともに、江戸城の天守の代役として登場する機会が多い。
また、桜の名所としての顔もあり『日本さくら名所100選』にも選定されている。ソメイヨシノだけでなく十月桜など、春と秋に年2度桜が咲くことでも知られる。
姫路城 の 広告
姫路城 の 見どころ
姫路城 の 見どころ
国宝にして日本初の世界遺産!
兵庫県にある日本が誇る世界遺産と言えば、ご存知『姫路城』です。法隆寺などとともに、1993年に日本で初めて世界文化遺産に登録された姫路城は、"世界遺産"という言葉を世間に広めるキッカケともなったお城であり、日本を代表する城郭建築となっています。
名古屋城・熊本城とともに「日本三名城」(大阪城という説もあり…)と言われる姫路城は、連立天守の外観の美しさと、江戸城とこの姫路城にしかないと言われる三重の螺旋形になった複雑巧妙な防御線が特徴的なお城です。
また江戸城に並ぶほどの規模 (内濠以内:約7万坪 外濠以内:約70万坪…東京ドームの約50倍) を誇っていたことから、この姫路城は「天下の名城」とも言われてきました。
奇跡的に戦火にあっていないこともあり、国宝8棟 国指定重要文化財74棟を有し、その文化財の多さにおいても、姫路城は文字通り日本を代表する城郭となっています。
数々の映画やドラマに登場し、特に天守が現存しない江戸城の代わりとして、全景のショットではほとんどがこの姫路城が使われるほど頻繁にお茶の間にも登場しており、そういう意味でも日本を代表する城郭と言っていいのではないでしょうか。
眩いまでの白さの白鷺城!
そんな姫路城は、別名「白鷺城」といい、高く連なる天守群と東西に広がる漆喰の白壁建築の美しさから白鷺に例えられ、この名が付いたとされています。
その白さは実際に見て驚くほどの白さで、姫路城の城郭の大きさがさらに膨張効果によりその印象を倍増させ、洗剤のCMじゃありませんが、"眩いまでの白さ!"とは、まさにこのことなのでは…と思ってしまうほどです。
「烏城」と言われ、黒い板張りの外観が有名な岡山城や松本城、同じく黒が基調の加藤清正が築き名城名高い熊本城などのお城とは対極をなすこの姫路城の外観の白さは、"城"というひとつの建築物の振り幅の広さ、"城郭建築"というひと言ではくくれない日本の伝統建築の奥深さを改めて感じさせてくれます。
それと、私はこの姫路城を訪れるまでずーっと白鷺城を「しらさぎじょう」と読んでいましたが、姫路城を訪れてはじめて正式には「はくろじょう」と読むということを知りました。姫路市の公式サイトでもそのように記載されていますし、お城近くの学校も「はくろ」と読んでいます。
それでもついつい「しらさぎじょう」と言ってしまいますが、まぁ意味が伝わればどちらでも良いのでは…と思います。一般的にはそう呼ぶ人の方が多い気もしますし、現にユネスコのサイトにも"Shirasagi-jo"の文字が見られます。
ちなみに日本酒の『白鷺の城』は、「しらさぎのしろ」と読むのが正式だそうです。
天守が黒かった時代とは!?
そんな姫路城ですが、実は一時期 "天守が黒かった" 時代がありました。烏城とまではいかないものの白鷺とは程遠いイメージで、上部が偽装網により黒い天守となっていた時代がありました。
白鷺ならぬ "黒鷺城" となっていたのは戦時中のことで、空襲により数々の天守が焼け落ちていく中、敵の標的となることを避けるべく、天守上部を偽装網で覆い目立たなくしていた時代がありました。
そんなお城を守りたい!という地元の人々の願いが叶ったのか、空襲でこの姫路城の周囲が壊滅的な打撃を受ける中でも、奇跡的にこのお城だけは焼失を免れました。
後日、天守閣内に不発の焼夷弾が発見されたのですが、これも奇跡的に滑りこむように飛着したため運よく爆発しなかったとのことで、この姫路城の天守が現存していることは、まさに奇跡の塊と言われています。
他にも砲弾が撃ち込まれたことや、わずか23円50銭(10万円程度)で民間人の神戸清一郎に払い下げられ、後に解体される寸前までいったことなどもあり、その度に数々の奇跡を起こしてきました。
今現在、こうして姫路城の眩い美しさに出逢えていることも、また奇跡と言えるようです。
すべてが別格の姫路城!
現在の姫路城は、徳川家康の信任厚かった西国将軍 池田輝政により改築されたもので、それまでの羽柴秀吉が建てた三層の天守を持つ山城を、関ヶ原の戦いの翌年の1601年より8年の歳月をかけ再建させたものです。
豊臣方が残る大阪城を背後から牽制する狙いや、西国大名の謀反に対して睨みを利かせ、いざという時には防波堤となるべく意味合いもあり壮大な城となったようですが、再建ののち1618年に伊勢から移ってきた徳川譜代の家臣である本多忠政が、嫡子本多忠刻と、2代将軍 徳川秀忠の長女千姫のために「西の丸」を造営したことにより、今日の姫路城城郭の全容が整ったとされています。
高さ46.35m(石垣14.85m、建物31.5m)の、見事なまでの5層6階地下1階の天守は、海抜92mの高さを誇り、姫路の町を見下ろすシンボル的な存在となっています。
私は出張のたびに新幹線から遠くこの姫路城を眺めてきましたが、実際にこの姫路城を訪れることとなったのは、世界遺産登録から10年以上経ってからのことでした。
これまで多くの城郭を見てきましたが、これほどのお城にはそれまで出遇えませんでした。さすがに世界文化遺産!というだけあって、この姫路城はすべてが別格でした。
なかなかたどり着けない天守閣!
再建されたものを含め、多くのお城が天守のみの保存だったり、曲輪内に図書館や学校などの公共施設がつくられたりで、堀や二の丸跡などが残されていてもどこか影が薄く、ともすると天守のみがお城のように感じる所が日本全国多々見受けられます。
そんな中この姫路城は、門をくぐり天守を見上げた瞬間、そして天守に登り姫路の街並みを見下ろした瞬間、城郭建築の素晴らしさ、スケールのデカさを感じます。個人的には、城のスケール感を感じたのは、この姫路城と江戸城(皇居)だけです。熊本城や山形城もそれなりにスケール感は感じましたが、やはりこの2つのお城は別格です。
そんなスケール感あふれる姫路城ですが、実は現存する姫路城はその一部でしかなく、その外濠は、遺跡よりJR姫路駅あたりだったとされています。三重の曲輪構造を持つ姫路城は、その内曲輪部分だけが残っているにすぎず、さらにその内曲輪内が、「本丸」「二の丸」「三の丸」「西の丸」「出丸」の五重構造となっており、さらにその内部が幾多の門により幾重にも細かく仕切られています。
天守までの道のりは、天守が見えたり消えたりしながら上がったり下がったりする迷路のような道のりで、近づいているようでなかなかたどり着けない感じが、またまたスケール感を増幅していきます。
階段を上ったり門を潜ったりで、ついつい足元に目が行きがちになり、いつのまにか現在位置や向かっている方角がわからなくなってしまうのも、この姫路城の特徴であり怖ろしさでもあります。
いの門・ろの門など"いろは"の名がついた門がいくつもあり、随所にいろんな仕掛けや敵を欺く工夫が施されており、高い石垣と塀に挟まれた道を幾度となく曲がりながら抜けて行くという、多重構造の城郭建築の複雑さと、敵の侵入を食い止める数々の技を、この姫路城でまざまざと体感させられました。
スマホの普及とともに、誰でもGPSにより現在地の把握が容易にできる時代ですが、ここは是非とも自分の"勘"がいかがなものか、文明の利器を置き、己を信じて姫路城に挑戦してみてほしいです。
お花見・桜の名所の姫路城!
姫路城は、春にはソメイヨシノやシダレザクラなど約1000本もの桜が咲き、花見の名所として有名です。地元の方に教えて頂いたのですが、秋にも十月桜が咲くほか狂い咲きする桜もあり、この時期に花見に訪れる方も多いとかで、一年を通して市民の憩いの場として賑わっているようです。
四季を愛でるという意味では、「西の丸庭園」や「千姫ぼたん園」、さらには「好古園」などへも足を延ばしてほしいのですが、姫路城の天守近くには、お城と調和したデザインの、フジテレビや東京都庁の建築で有名な丹下健三が設計した「兵庫県立歴史博物館」があります。姫路城を含め兵庫県の歴史について学びたい方は、こちらも訪れてみてください。
この他、三の丸広場に隣接して「姫路市立動物園」がありますので、お子様連れの方はこちらも楽しめる場所なのではないでしょうか。
この姫路城内にはたくさんの建築物があり見どころも多いため、ひとつひとつ丁寧に見ていくと、あっという間に閉門時間が迫ってきてしまいます。訪れる際はせっかくの世界遺産見学ですので、たっぷり時間に余裕を持って訪れてみてください。
「しろの日」から世界遺産登録日へ!
1990年より、長らくちょうどお花見シーズンとなる4月6日の「しろの日」に合わせ、姫路城の無料開放が行われてきました。
しかしながらその後の世界遺産登録や、歴史ブーム・城郭ブームにより来場者が急増したこともあり、2008年からは「しろの日」に替わりオフシーズン!?とも言える12月11日の世界遺産登録日が無料開放日となっています。
また来場者が増えたことや昨今の文化財保護の観点より、この姫路城においても一般公開においては見学できなくなった非公開エリアが増えているのも現実です。
日本の城を語る上では外せない存在であり、城郭建築というものを知る上でも最適なお城でもある姫路城。見られるうちに見ておくべき城であり、一日ではとてもすべては見つくせないので、無料開放日などもうまく利用しながら見学を楽しんでみて下さい!
私がそうであったように、この感動は門を潜ってみないと決して味わえませんよ!
国宝にして日本初の世界遺産だよ!
すべてが別格の姫路城! 日本の城郭建築の粋が凝縮されているよ!
天守に攻め入る気で進めば、城の造りが理解しやすいよ!
ただ流れに任せていては見逃すぞ! 事前に姫路城の案内図でポイントを押さえておこう!
混雑必至なので、見学時間にはゆとりを持って!
お花見シーズンが華やぎおすすめだが、じっくり見学するならオフシーズンに!
姫路城 の 魅力
姫路城 の 見頃・おすすめ時期
1月 | 2月 | 3月お花見 | 4月お花見 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月十月桜 | 11月紅葉 十月桜 |
12月無料開放日 |
姫路城 の 基本情報
名称 | 姫路城 |
---|---|
読み方 | ひめじじょう |
英訳 | Himeji Castle |
別名 | 白鷺城(はくろじょう)・ 不戦の城 |
郵便番号 | 〒670-0012 |
所在地 | 兵庫県 姫路市 本町68 |
駐車場 | あり |
お問合せ | 079-285-1146 |
公式HP | 姫路城 |
アクセス | 現在地 からの ルート と 所要時間 |
登録・指定 | 世界文化遺産 国宝 国の重要文化財 国の特別史跡 |
選定・表彰 | 日本100名城 日本三名城 現存12天守 日本さくら名所100選 など |