中禅寺薬師堂（ちゅうぜんじやくしどう）とは？

長野県上田市前山の塩田平の南方の独鈷山（とっこさん）の山麓に佇む、前山寺 の末寺で真言宗 智山派寺院である延命地蔵菩薩を御本尊とする 龍王山 中禅寺 にある薬師堂。茅葺きで横板壁の宝形造で、方三間の阿弥陀堂形式をとり須弥壇（しゅみだん）の位置や格狭間（こうざま）の形などから鎌倉初期の建立とされる。

1936年9月18日に 国の重要文化財 に指定され、長野県最古の建物であるとともに中部エリアで最古の木造建築とされる。また2020年6月19日には 日本遺産 『レイラインがつなぐ「太陽と大地の聖地」～龍と生きるまち 信州上田･塩田平～』の構成文化財に指定されている。

堂内には、鎌倉初期の作と伝えられる穏やかな表情を浮かべる像高97.9cmの桂材で寄木造の 薬師如来坐像 が格天井の内陣の台座に安置されている他、それを囲む十二神将のひとつと考えられる南北朝時代末の作とされる檜材で寄木造の 神将立像 がある。