西行桜とは?
京都市西京区大原野にある、西国薬師四十九霊場の第42番札所で "花の寺" として知られる、天台宗寺院の 勝持寺 の境内に咲く由緒ある八重桜。
勝持寺は、平安時代後期に鳥羽院の北面の武士として仕えた 佐藤義清 が、1140年に23歳で出家し 西行 となったゆかりの寺であり、その西行がお手植えし愛でた桜の木が、いつしか「西行桜」と呼ばれるようになった。
現在の桜の木はその三代目で、鐘楼堂の横に枝を広げており、毎年春に鮮やかな花を咲かせ訪れる者を魅了する。この他にも境内には、西行ゆかりの「鏡石」や歌枕として知られる「冴野の沼」がある。
周辺には京春日と言われる 大原野神社 や 正法寺・西迎寺 など 桜の名所 が多く、お花見シーズンには国内外より多くの見物客が訪れる。

西行桜 の 広告
とても絵になる三代目の西行桜だよ!
西行がお手植えした桜の三代目となる八重桜だが、鐘楼堂との位置関係がとても絵になる桜だよ!
謡曲『西行桜』も鑑賞してみよう!
能楽に室町時代に世阿弥が作った『西行桜』という演目がある。気になる方はチェックしてみよう!
西行桜だけじゃない花の寺!
勝持寺の桜は西行桜だけじゃなく、境内には約100本の桜が咲く。また大原野には桜の名所が多いよ!
西行桜 の 魅力



西行桜 の 見どころ

勝持寺
京都市西京区大原野にある薬師如来坐像を御本尊とする天台宗寺院で、西国薬師四十九霊場の第42番札所となっている古刹だ。桜の名所としても知られ「花の寺」として親しまれており、隣接して大原野神社が建つ。また自生した紅葉も美しいお寺だ。

佐藤義清って誰?
『山家集』や『新古今和歌集』などで西行の名を知る人は多いが、俗名の佐藤義清となると"誰?"となる。2012年に放送されたNHK大河ドラマ『平清盛』で、藤木直人さんが佐藤義清を演じてから、一時期その知名度がアップしたが、現在はまた戻っている感じだ。

謡曲『西行桜』とは?
能楽に室町時代に世阿弥が作った『西行桜』という演目がある。西行庵に桜を愛でに多くの花見客が押し寄せ、自らの隠遁生活が破られ静かな生活環境が損なわれることを嘆き、『花見んと 群れつつ人の 来るのみぞ あたら桜の とがにはありける』と、これを桜の罪なところだと詠んだ。これに対し夢枕に、"桜はただ咲くだけであり、草木に心はないので罪はない!" と桜の精が反論してゆく内容だ。気になる方は、能の『西行桜』を鑑賞してみてほしい。

鐘楼堂と西行桜
鐘楼堂の横に咲く、西行がお手植えした桜の三代目となる八重桜だ。スラっとしたかなりの高木で、一般的な扇型の桜とは少し異なる感じだ。だがこれが隣の鐘楼堂との関係性においては絶妙な高さとなっており、屋根との位置関係も美しくとても絵になる桜となっている。周囲の桜とは違う特別な桜だということが、説明しなくても誰の目にもハッキリわかるわけで、若木の時から計算しつつ大切に育てられたのだろう。

九重石塔と西行桜
勝持寺の境内には、西行桜以外にもソメイヨシノや紅枝垂桜など約100本の桜が植えられており、春のお花見シーズンには多くの見物客が訪れ境内が賑わう。この光景を、浄土で見守る西行法師はどのように感じ、どんな歌を詠んでいるのだろうか?

三代目の西行桜
三代目の西行桜ということで、一本桜としてはまだまだ…という感じだが、それでも周りの桜に比べて存在感を感じる桜だ。これからどう成長してゆくのか、勝持寺を再訪する楽しみが残る。個人的にも大原野のエリアの社寺を巡るのは大好きだ!
西行桜 の 見頃・おすすめ時期
1月 | 2月 | 3月お花見 | 4月お花見 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
西行桜 の 基本情報
名称 | 西行桜 |
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読み方 | さいぎょうざくら |
英訳 | Saigyō-zakura(Cherry Tree) |
郵便番号 | 〒610-1153 |
所在地 | 京都市 西京区 大原野南春日町1194 |
駐車場 | あり |
お問合せ | 075-331-0601 |
アクセス | 現在地 からの ルート と 所要時間 |
登録・指定 | |
選定・表彰 |