屋島寺（やしまじ）とは？

香川県高松市屋島東町の、源平の古戦場として知られ山頂部が平坦で特徴的な 屋島 にある、四国八十八箇所 の第84番札所となっている、山号を「南面山（なんめんざん）」、院号を「千光院（せんこういん）」と称する真言宗 御室派の寺院。

754年に鑑真が持仏の普賢菩薩像を安置する普賢堂を建立し開創、弟子の恵雲律師が伽藍を整備し「屋島寺」として初代住職となる。815年には瑳峨天皇の勅願を受けた弘法大師 空海が北嶺より伽藍を移す。現在の本瓦葺き入母屋造の「本堂」は後の再建で、御本尊の811年の空海作と伝わる像高94cmの十一面千手観世音菩薩と共に 国の重要文化財 に指定されている。

この他、金剛力士像を安置する「仁王門」、増長天･持国天･多聞天･広目天の四天王像が安置された「四天門」、大師像を拝顔できる「大師堂」、鑑真が祀られている「三躰堂」、千手観音とその背後に千体仏が安置された「千躰堂」などがある。

また四国狸の総大将で、佐渡団三郎狸・淡路芝右衛門狸とともに 日本三大狸 と称される、"屋島の禿狸（やしまのはげだぬき）" こと "屋島太三郎狸（やしまのたさぶろうたぬき）" を崇める「蓑山大明神（みのやまだいみょうじん）」や、1223年に鋳造された 国の重要文化財 の "平家供養の鐘" がある「鐘楼堂」、狩野探信による『屋島合戦絵図・那須与一の扇の的』や土佐光起による『屋島合戦屏風』『源平盛衰記絵巻』、那須与一の子孫が寄進した『源氏の白旗』や『源氏の勝臼』などの貴重な絵画が収容されている「宝物館」など見所が多い。