八丁味噌カクキューとは?
愛知県岡崎市のシンボルである岡崎城より、西に八丁の距離(873m)にあったかつての八丁村、現在の八帖町エリアで盛んに造られたことからその名が付いた「八丁味噌」の老舗。
江戸時代の1645年の創業で、カクキューの「久」の文字は、初代当主の早川久右衞門の名前よりきており、以後歴代当主は早川久右衞門を名乗る習わしとなっている。また本社事務所と味噌蔵が、1996年12月に国の登録有形文化財に指定されている。
隣接する「まるや八丁味噌」とともに、2006年に放送された、宮崎あおい主演のNHK連続テレビ小説『純情きらり』のロケ地となった所で、前面の「きらり通り」には出演者たちの手形が点在している。
尚、八丁味噌は、米麹や麦麹ではなく、東海地方で主に作られる大豆を発酵・熟成させた豆味噌の代表格で、赤い汁と甘味の少なさが特徴。
現在「八丁味噌の郷」として史料館や味噌蔵などの工場見学ができるほか、食事処や売店なども整備されており、「味噌きしめん」や「八丁味噌ソフトクリーム」など八丁味噌を使用した一品が味わえるほか、バリエーション豊かな八丁味噌のお土産の購入もできる。
また2017年3月には、通り沿いに八丁味噌を使った斬新メニューが人気の「岡崎 カクキュー八丁村」がオープンしている。
八丁味噌カクキューの見所
国の登録有形文化財の本社事務所
1927年11月の事務所移転にともなって建築された、トタン葺の木造建築物。味噌ラベルと屋号を掲げた南北2つの棟が、中庭と土間を挟みつながっている。どちらも黒と白を基調とした教会風のモダンな建築物で、内部も洋風の意匠で統一されている。「ハイカラ」という言葉がよく似合う感じだ。1996年12月に、国の登録有形文化財に指定されている。
カクキューの懐かしの看板
なんとなく見たような…、矢作橋上での日吉丸と小六の出会いを描いたカクキューの懐かしの看板。現在は復刻版商品以外、この絵柄は使われていない。
久右衞門さんもいるよ!
人形により味噌づくりの工程が詳しく再現されている。見学コース内には、早川久右衞門さんもいるので探してみよう。ヒントは襟元…
ラベルというよりレッテル
昔使われた、オランダ語の「レッテル」の表現がぴったりな感じの味噌ラベルたち。リアル世代ではないが、どこか懐かしい~感じだ。
国の登録有形文化財
1941年まで味噌蔵として使用されてきた、石垣の上に築かれた総2階の土蔵建築。黒塗りの下見板と漆喰のコントラストが美しい。格子窓も特徴的。
ロケ地の味噌蔵
見学コースでは、石が積まれた木桶の間を抜けられる。よく見ると味噌がしみ出しているところもあり、なんとも言えぬ香りを漂わせている。
巨大な木桶
外に転がされている巨大な木桶。味噌蔵で見るのとはまた違って圧巻だ。底板の裏面には、製造年などが記してあり、歴史の古さを物語っている。
天保年間の木桶
史料館内に展示されている、1600貫=約6tもの味噌を仕込む、江戸時代の天保年間(1830~1844)から補修されながら現代へと受け継がれてきた木桶。
工場見学後のお楽しみ
工場見学の最後に試食ができる他、食事処や売店もある。おすすめは「味噌きしめん」と「八丁味噌ソフト」!
まるや八丁味噌
同じ通り沿いに、1337年創業と伝わる「まるや八丁味噌」があり、こちらも『純情きらり』のロケ地となった。工場見学もでき、味比べも面白い!
『純情きらり』のロケ地となった味噌蔵だよ!
宮崎あおい主演のNHKの連続テレビ小説『純情きらり』のロケ地となった味噌蔵だよ!
味噌蔵の巨大桶の底板の文字と石山に注目!
天保年間の木桶もある巨大桶。重しとなる石山を一人前に積めるまで5年はかかるんだよ!
八丁味噌ソフトクリームを食べてみよう!
八丁味噌ソフトや八丁味噌きしめんだけでなく、八丁村の斬新メニューにもチャレンジしてみよう!
八丁味噌カクキュー 編