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山口県旅行観光ガイド『岩国城』 |
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Vol . 70 |
岩国城 |
(山口県 岩国市) |
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‐ Yamaguchi ‐ |
山口 |
Presented By 星★聖 |
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岩国城(山口 岩国) |
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■国内旅行観光ガイド『名勝・史跡★百景』
> 岩国城 |
岩国城をご覧になるにあたって |
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■ 岩国城とは?
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山口県岩国市にある、錦帯橋を望む標高約200mの横山の山頂に建つ山城で、物見が乗っかったような形の4層6階の天守を持つ城。吉川広家公が、8年の歳月をかけ1608年に築いたお城だが、幕府の一国一城令により、1615年に築城後わずか7年で取り壊しとなった。
その後、再建されることのなかった天守を、1962年に当時の様式を取り入れながら再建させたのが現在の天守で、城下からの見栄えを意識し、本来の場所とは関係なく築かれた。 |
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おすすめシーズン |
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岩国の城下町を一望しながら、歩いてきた道をたどってみよう!
物見が乗っかったような、ちょっと変わった造りの天守に注目!
時間をうまく調整して、滑稽な鵜飼のからくり時計を見よう! |
~ 岩国城 編 ~ |
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基本情報 |
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■名称:岩国城 |
■読み方:いわくにじょう |
■ホームページ: |
■所在地:山口県岩国市横山3~多田207 |
■問合せ:0827-41-1477(岩国市観光振興課) |
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星★聖の名勝・史跡探訪記 『岩国城』 編 |
城下町を見下ろす岩国城
山口県の観光地として、国内のみならずアジアでも人気となっているのが、岩国です。
その岩国の町を見下ろすように、小高い山の山頂にそびえているのが、『岩国城』です。
岩国城は、3層4階の天守に物見が乗っかった形の4層6階の山城で、標高200mの横山の頂上に建てられています。
横山にそびえるお城ということで、地元岩国では、時として「横山城」とも言われる岩国城ですが、岩国の景観には無くてはならないお城となっています。
岩国城がそびえている横山は、標高200mしかないのですが、河川敷の平野部から一気に斜面が切り立っていることもあり、岩国の城下町を歩いていると、かなり高いところにそびえているように感じます。
とても珍しい!岩国城天守
そんな岩国城へは、「吉香公園」(きっこうこうえん)を抜けて、ロープウェイにより上っていきます。
この岩国城は、あの関が原の合戦で、徳川家康と呼応し、良くも悪くも有名となった吉川広家公が、8年の歳月をかけ1608年に築いたお城でした。
現在も、この岩国の城下町は、そんな吉川家ゆかりの地として、数々の遺構が残っていますが、実はこの岩国城は、幕府の「一国一城令」の影響により、1615年、築城後わずか7年で取り壊しとなってしまいました。
8年がかりで築いたお城を、7年で廃城にしなければならなかった背景には、今も昔も変わらぬ、大人の事情がありました。
この岩国城は、本来なら取り壊す必要のないお城であり、国内に他にお城も無かったにも関わらず、今も昔も近隣諸国や主従関係によるしがらみはあるもので、長州藩 毛利家との関係において、取り壊さざるおえない状況に追い込まれていったようです。
残念ながら現存する天守は、それから約350年の歳月を経て、1962年に再建されたもので、当時の様式を取り入れながら造られました。
天守の様式は、時代時代によりいろんなものがあり、わたしを含め多くの方は、特に説明が無ければ、天守の違いなど、なかなかわからないかと思いますが、この岩国城の天守は、「桃山風南蛮造り」というもので、「高松城」や「小倉城」などとともに、大変珍しい造りの天守となっています。
どこか珍しいかと言うと、3層4階の天守に物見がプラスされた形となっている、その物見部分が、下階よりも広くなっており、張り出すけ形で造られている点です。
通常の「望楼型」や「層塔型」などのキレイな三角形をした天守とは、明らかに異なる外観なのですが、そこまで言われてやっとわかる訳で、やはり建物の造りの違いを見極めることは難しいものです。
それは、現代建築物においても同じことが言えるのですが。。。
そこには無かった天守!
実は、この岩国城の天守は、再建時に、「錦帯橋」からの景観を重視してからか、築城当初の天守とは異なる位置に造られました。
あまり全国的にも例のないことですが、岩国城の天守は、南側へずらされ再建されました。
このずらされた距離は、山頂においては、ほんの少しの距離なのですが、眼下の岩国の町では、とても大きな違いとなりました。
城下から見上げる岩国城の眺めとして、天守が見えるか見えないか・・・ということは、観光地としての岩国の景観を考える上では、とても大きなものとなりました。
もちろんこのことが良いか悪いかを判断することは、非常に難しいことであり、基本的には、史実に基づき再現されていくことが望まれますが、観光資源として、お城がメインでは無い岩国の町にとって、当時のこの判断は、今の観光地 岩国を考えるに、妥当な判断だったのではないでしょうか。
当初天守があった場所は、天守北側に「天守台跡」として、石垣が復元され、ひっそりと残されています。
岩国城の天守に上ると、岩国の城下が一望でき、かつて山を背にして三方を堀で囲み、3つの櫓を設けたとされるその面影が見てとれます。
その櫓の1つに似せて造られた絵馬堂である「錦雲閣」や、錦帯橋から吉香公園を抜けてきた道のりも、公園の形や錦帯橋の太鼓橋の姿も、はっきり見てとれます。
また、岩国城下の町並みだけでなく、米軍基地や遠く瀬戸内海の島々まで望むことができます。
風光明媚なこの景観は実にすばらしく、今こうしてわたし達がこの眺めを楽しめるのも、ここに城を築いた吉川広家公と、この位置に天守を再建した当時の再建者たちのお陰だと思うしだいです。
鵜飼のからくり時計
この他、岩国城のロープウェイが到着する山頂の駅の広場には、ちょっと変わったものがあります。
一見広場中央に建てられたごくごく普通の時計に見えるこの白い時計塔は、よくよく見ると、実はとても珍しいからくり時計となっています。
一定の時刻になると、楽しい音楽とともに、中央部のケース内でからくりが始まるのですが、この岩国城にあるからくり時計では、岩国ならでは・・・という演出が行われています。
ここ岩国では、夏になると山口県最大の河川である錦川の錦帯橋周辺で鵜飼が行われ、夏の風物詩として、多くの観光客を楽しませてくれていますが、そんな鵜飼をするおじいさんと鵜たちが踊りだす、とてもユニークなからくりが、この時計内ではじまります。
岩国の伝統行事をモチーフにしたこのからくり時計は、実に軽快で滑稽なものであり、しばしこのおじいさんと鵜たちの動きに目が釘付けとなります。
全国には、こうした珍しい時計がいくつかありますが、この岩国城にあるからくり時計も、そんな貴重な時計の一つではないでしょうか。
岩国というと、錦帯橋ばかりが注目され、錦帯橋観光だけで引き返す方がいたり、雑誌やポスターなどの写真では、錦帯橋のバックに小さくしかその姿が写らない岩国城ですが、下から見上げるばかりでなく、是非ロープウェイに乗って上ってみてください。
きっとすばらしい岩国の城下町の眺めが、待ち受けていますよ。 |
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