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奈良県旅行観光ガイド『谷瀬の吊橋』 |
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Vol . 75 |
谷瀬の吊橋 |
(奈良県 吉野郡十津川村) |
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‐ Nara ‐ |
奈良 |
Presented By 星★聖 |
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谷瀬の吊橋(奈良 十津川) |
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■国内旅行観光ガイド『名勝・史跡★百景』
> 谷瀬の吊橋 |
谷瀬の吊橋をご覧になるにあたって |
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■ 谷瀬の吊橋とは?
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奈良県の南の端にある日本一大きな村として知られる十津川村にある、十津川上空54mの高さに架かる全長297.7mの歩道吊り橋。
1954年に、十津川を挟んだ上野地と谷瀬の両地区の生活を支えるべく造られた生活のための吊り橋で、当時の村としては高額な建設費である800万円を投じて建設された。毎年8月4日には、吊り橋上で和太鼓を叩くお祭りである「揺れ太鼓」が開催される。 |
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おすすめシーズン |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
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7月 |
8月 |
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11月 |
12月 |
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お祭り |
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途中で引き返さずに、対岸まで渡りきってその長さを体感しよう!
定員は必ず守り、危険なので故意に揺らしたりふざけたりしないように!
エメラルドグリーンに輝く十津川の川面や周囲の山々の景色も楽しもう! |
~ 谷瀬の吊橋 編 ~ |
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基本情報 |
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■名称:谷瀬の吊橋 |
■読み方:たにせのつりばし |
■ホームページ: |
■所在地:奈良県吉野郡十津川村谷瀬1 |
■問合せ:0746-63-0200(十津川村観光協会) |
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星★聖の名勝・史跡探訪記 『谷瀬の吊橋』 編 |
日本一大きな村の、とてつもなく長い吊り橋!
奈良県の南の端に、奈良市よりも大きいひとつの村があります。
日本一大きな村として、またトラベルミステリーシリーズとしてその名が知られているのが、ご存知十津川村です。
紀伊半島の真ん中に位置する、奥深い山あいの村で、実に村の96%が山林という、十津川沿いに開けた、人口5000人に満たない小さな村がこの十津川村です。
そんな日本一大きな村に、同じく鉄線による歩道専用のつり橋としては日本一の長さを誇る、『谷瀬の吊橋』(たにせのつりばし)があります。
1954年に造られたこの橋のその長さは、実に297.7mにも及び、十津川上空54mの高さに架かるこの吊橋からの眺めは、実に圧巻です。
今から60年以上前に造られたというのも驚きですが、ちなみに、単なる歩道つり橋として、日本一長いつり橋は、大分県の「九重“夢”大吊橋」で、長さが390mで、実に高さ173mを誇っています。
意外にヤバイ造りにビックリ!
この谷瀬の吊橋、横から眺めた時に感じるほど、実際に渡る時は、それほど恐怖感もなく渡れる橋なのですが、多人数で渡る場合は、板ばりの橋の上を歩いて行くと、中央付近はかなり左右に揺れます。
入口に掲げられた横断幕にもあるように、同時に20人以上で渡ると危険な橋・・・というのもうなずける感じの橋です。
高さや、揺れに対する恐怖心とは別に、団体客で、もし偶然歩調が合い、同じタイミングで同じ方向に荷重がかかったら・・・とか、たくさんの子供たちが、誰かの一声で、一斉に同じ側から川底を覗き込んだら・・・なんて考えると、確かに大勢でこの吊橋を渡ることは、危険に思えます。
おまけに、足元の幅80cm程の板張りが、結構やわな感じで、ところどころに穴が開いていたりして、そこから橋の下の景色が見えたりします。
すれ違いざまには、一方が金網上へと一歩避けなければ、うまくすれ違えないところも、また気になります。
そして、板張りだけというのも気になりますが、あちこちに書かれた赤の×印が、また妙に気になったりもします。
個人的には、こういう感覚は楽しめる方なので、これはこれで苦にはならないのですが、いろいろ書き出すと、渡る気がしなくなってきてしまう方もいらっしゃるでしょうから、ここらへんで辞めておきましょう。
なんせ1994年まで、40年間日本一長いつり橋として君臨し続けたつり橋ですので、くれぐれもこの谷瀬の吊橋を渡る時には、悪ふざけをせずに、充分天候やまわりの状況に注意しながら渡ってください。
強風時などは、思わぬ動きをするかもしれませんので、特に注意してください。
エメラルドグリーンの十津川
そんな谷瀬の吊橋ですが、橋から見るエメラルドグリーンに輝く十津川の眺めや、川沿いに続く、渓谷の景色は実にすがすがしいものであり、周囲の緑とともに、気分が晴れ晴れしてきます。
高所恐怖症の方や、つり橋が苦手な方にとっては、渡るのが精一杯で、あたりを見回す余裕なんて無いかもしれませんが、この眼下の眺めはとても美しく、またこの感覚は、つり橋ならではのものですので、途中でゆっくりと周囲を眺めてみてください。
前だけ見ていては、長さこそ感じても、この高さや迫力は感じられませんので、是非とも覗いてみて欲しいものです。
人生最悪の時が訪れる方もいらっしゃるかもしれませんが・・・、是非とも、チャレンジしてもらいたいものです。
必ずや第ニの郷土を建設する!
今でこそ観光名所として、多くの人で賑わっていますが、実はこの吊橋が造られた背景には、辛く苦しい、この谷瀬地区の住人の想いがありました。
谷瀬の吊橋から、下の十津川を覗くと、川岸が広いことに気付きます。
現在、この河川敷は、キャンプ場などが設けられて活用されていますが、実は、その昔、明治時代の1889年8月に、この十津川沿いの地区を、大洪水が襲うまでは、十津川村の人々は、この川岸に土地を求めて、開墾し集落を形成して生活していました。
そんな折に訪れた、大水害により、十津川村は壊滅状態となり、翌年の1890年6月、600戸2489人という多くの村人達が、新天地を求めて、故郷の奈良県から、北海道へと移住していきました。
それが、現在の北海道「新十津川町」のはじまりでした。
移住者は、「必ずや第ニの郷土を建設する!」との熱い想いから、何も無い「トック原野」の開墾作業を続け、次々に原野を切り開いていき、急速な勢いで集落を発展させ、見事現在の新十津川町を造りあげました。
北海道に流れる開拓者精神で、見事、第ニの郷土をつくりあげた旧十津川村の村民達の想いは、今も息づいており、その子孫もまた、故郷十津川村を偲ぶとともに、町の「章」が、十津川村と同じものを掲げ続けていることでも、その想いは伝わってきます。
もうひとつの選択肢!
そんな新十津川町への移住者とは別に、洪水の度に被害にあい、十津川にかけた丸太橋は、その都度崩壊するということを繰り返していた十津川村の村民達は、苦悩の末、ひとつの決断を行いました。それが、この谷瀬の吊橋の建設でした。
谷瀬の吊橋は、十津川を挟んだ2つの地区、上野地と谷瀬の生活を支えるべく造られた、生活のための吊橋でした。
この橋の建設には、800万円を超える費用がかかっており、村人の負担も相当なものでした。
そんな村民の生活を支えるべく、多くの願いをこめ完成したこの吊橋は、やがて日本一のつり橋として、多くの家族連れや観光客で賑わいだし、現在、十津川村随一の観光名所として、新たな光を放っています。
吊橋の上では、多くの観光客の明るい声が響き渡っていますが、ここを訪れる多くの方は、この吊橋に、そんな隠された歴史があることを知らずに渡っていることでしょう。
わたしもまた学生時代に、はじめてこの谷瀬の吊橋を訪れた時には、何も知らずに、ただ物珍しさに騒いでいました。
谷瀬の吊橋に、そんな歴史があることを知ったのは、それから10年の年月が経ってからのことでした。
観光地というものは、時に想像もできないような歴史を背負っているものです。
そんな、隠された歴史の1ページを知ってから再訪するのも、また興味深いものであり、旅を続けていく楽しみのひとつでもあります。
毎年、夏の8月4日には、この谷瀬の吊橋上で、和太鼓を叩くという、ちょっと変わったお祭りである、「揺れ太鼓」が開催されます。
一日限りのお祭りですが、そんな和太鼓の音に、昔を偲んで橋を眺めてみるのもいいかもしれません。
奈良県の日本一の村にある、鉄線による歩道専用つり橋としては日本一のこの吊橋を、あなたも訪れてみてください。 |
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