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秋田県旅行観光ガイド『大太鼓の館』 |
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Vol . 84 |
大太鼓の館 |
(秋田県 北秋田市) |
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‐ Akita ‐ |
秋田 |
Presented By 星★聖 |
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大太鼓の館(秋田 綴子) |
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■国内旅行観光ガイド『名勝・史跡★百景』
> 大太鼓の館 |
大太鼓の館をご覧になるにあたって |
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■ 大太鼓の館とは?
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秋田県北秋田市、旧鷹巣町の綴子にある、「道の駅たかのす」に隣接する観光施設で、かつて牛の一枚皮を使った大太鼓として、ギネス認定を受けた世界一の称号を得た和太鼓があることで知られるところ。
秋田県北部、能代から大館に抜ける国道7号線のちょうど中間地点の盆地にある旧鷹巣町は、「大太鼓の里」として知られた町で、上町と下町が大太鼓競争を繰り広げ、次々に競って制作した和太鼓が、現在この施設内に展示されている。また毎年7月に開催される「綴子神社祭典」の祭りの様子も、大型スクリーンで見られるようになっている。 |
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おすすめシーズン |
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世界一の称号は失ったけど、それでもデカイ綴子の大太鼓を間近で見よう!
世界40ヵ国の約140基に及ぶ様々なカタチをした太鼓が見られるよ!
約半分の太鼓が実際に叩けるので、地響きのような音を聴いてみよう! |
~ 大太鼓の館 編 ~ |
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基本情報 |
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■名称:大太鼓の館 |
■読み方:おおだいこのやかた |
■ホームページ:大太鼓の館 |
■所在地:秋田県北秋田市綴子大堤道下62-1 |
■問合せ:0186-63-0111 |
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星★聖の名勝・史跡探訪記 『大太鼓の館』 編 |
知る人ぞ知る、小さな町の名は?
秋田県の北部、能代から大館に抜ける国道7号線のちょうど中間地点の盆地に、知る人ぞ知る、ひとつの小さな町があります。
旧鷹巣町、現在の北秋田市 「綴子」(つづれこ)、この小さな町 綴子が、かつて世界に誇っていたもの、それが世界一大きな「大太鼓」です。
綴子をはじめとして、旧鷹巣町は、「大太鼓の里」として知られており、その中心となっているのが、大太鼓が置かれている、国道沿いの「道の駅たかのす」に隣接する施設、『大太鼓の館』です。
この大太鼓の館には、世界40カ国、140基の太鼓が並んでおり、直径2mを超える大太鼓がいくつも並んでいます。
全国でも珍しいという、この大太鼓の博物館とも言える「大太鼓の館」、なぜ?この地にこのような施設が誕生したのか・・・
その答えは、この綴子地方に古くから伝わる、ひとつの伝統行事にありました。
ギネス認定!元世界一の大太鼓
もともと、この綴子で大太鼓が作られるようになった背景には、毎年夏の7月14日~15日に、雨乞いの儀式として行われていた、「八幡宮綴子神社」の祭典がありました。
地元では、「大太鼓祭り」と言われる、この八幡宮綴子神社の例大祭は、遠い昔の1262年に始まったとされ、700年以上の歴史と伝統を持つお祭りです。
そのお祭りで、大名行列などとともに登場するのが、この綴子の大太鼓でした。
といっても、昔から大きかった訳ではなく、以前は普通の太鼓を使用していたという記録が残っており、明治時代までは、大きいといっても2mに満たないものが主流だったと言われています。
それが昭和となり、それまで先陣争いを繰り広げてきた、「上町」と「下町」が、奉納行事を1年交替で行うこととしてから、その競い合いの矛先が、太鼓の大きさへと向けられていきました。
その結果、「上町なんかに負けられねぇ~」、「下町より、デカい太鼓を!」と、この八幡宮綴子神社の祭典を司る上町と下町が、互いに太鼓の大きさを競い合うようになってから、直径2mに満たなかった太鼓の大きさがみるみる大きくなっていったと言われています。
昭和初期の1931年に、上町で2.16m、下町で2.10mの太鼓が登場し、すでに綴子の太鼓は、日本一の称号を得るまでとなっていましたが、さらにヒートアップした両町の争いは、留まるところを知らず、1955年には上町が2.42m、1957年には、下町が2.52m、1975年には上町が3.00mとすると、1976年には、今度は下町が3.18m、またまた1979年に上町が改造により3.33mとすると、1986年には下町が3.71mとし、長さ4.32m、重さ3tの、牛の一枚皮を使った太鼓では、当時世界一の和太鼓であるという「ギネス認定」の大太鼓を作り上げました。
町中に、地響きのごとく響き渡るというこの世界一の大太鼓、大太鼓の館に並ぶこの太鼓の姿は、実に巨大で、通常の3倍はあるはずの2mクラスの太鼓が、子供じみて見えてしまうほど、その存在感は他を圧倒しています。
そして、この世界一の大太鼓をつくりあげた職人技に、よくぞここまで・・・と感服するしだいです。
本当の世界一は、こっち???
そんな世界一の大太鼓ですが、1992年以降しばらくの間、この大太鼓の館を訪れると不思議な光景を目にすることができました。
世界一の大太鼓と書かれた太鼓をよーく見ていると、そのとなりに、これまた巨大な大太鼓があることに気付きました。
そして、しばらく比較して眺めていると、なぜか?世界一の太鼓より、となりの太鼓の方が大きく見えてくるのでした。
さらに目を凝らすと、太鼓の前に書かれたその大きさを示す数値が、となりの太鼓の方が大きいことに気付くというものでした。
ムムッ?これは・・・
当時この館を訪れた方の多くが、世界一の表示の掛け間違いか?と思われたことと思います。
実は1992年に、上町がこの下町のギネス認定の世界一の大太鼓を超える、直径3.80m、長さ4.52m、重さ3.5tの大太鼓を作成していたのでした。
しかしながら、留まることを知らないこの両町の争いは、技術的にもコスト的にも、かなりギリギリの線まできているという側面があり、この争いを休止すべく「世界一の称号は下町に! 本当の世界一は上町に!」ということで、両者納まりをみせることとなっていました。
そんな訳で、このような光景が生まれていたのですが、その後、同じ青森の「津軽剛情張り大太鼓」や福岡の「びっくり開運大太鼓」など、非公式ながら4m超える太鼓が作られ、海外でも大太鼓が作成され、この大太鼓も世界一の座を追われるようになりました。
そして、現在ギネス認定の世界一の大太鼓となっているのは、2001年1月に公式にギネスブックに認定された、山梨県大月市の「世界平和太鼓」で、その直径は4m80cmとなっています。
綴子以外の他の町に、この大太鼓の記録を破られてしまっていることは、その歴史を考えると、個人的にはとても残念なことです。
いつの日か綴子の名にかけて、両町力を合わせてでも、世界一の称号を奪回すべく立ち上がってほしいと願う次第です。
それくらい、綴子と大太鼓は、切っても切れないほど固い絆で結ばれていると、この地を訪れ、その大太鼓の歴史を知りつくづくそう感じました。
叩き方が違うんです!
そんな綴子の大太鼓は、叩き方も変わっており、山梨の「世界平和太鼓」などは、普通に叩いているのですが、通常見られるような下から叩くのではなく、太鼓にまたがり、バチとはいえないような長さのバチで上から叩きます。
一風変わって見えますが、太鼓の大きさが大きさなので、大太鼓が作られていく過程で必然的にこうなったのかもしれません。
そんな大太鼓のバチさばきは、八幡宮綴子神社例大祭で見られますが、お祭りにいけない方は、大太鼓の館の巨大スクリーンにて、この八幡宮綴子神社例大祭の模様をご覧になってください。
バチさばきもさることながら、スクリーン越しでも、大太鼓の迫力と、その地響きのような音色が楽しめますので、是非立ち寄ってみてください。
この大太鼓の館は、2005年10月にリニューアルされ、館内に展示されている世界40ヵ国 約140基の約半分の太鼓を、実際に叩けるようになりました。
是非ご自身の腕でこれらの太鼓を叩いてみて、その音色や響き方、叩いた感触などを 比較してみてください。
世界中の太鼓を実際に叩いてみることで、改めて和太鼓の素晴らしさ、心に響くその音色が感じられるのではないでしょうか。 |
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